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第33回 公開フォーラムが開催されます

【特別報告】

ストレスチェック制度導入の背景とねらい

武田 康久 厚生労働省 労働基準局 安全衛生部 労働衛生課

本年12月1日より、労働安全衛生法改正に基づきストレスチェック制度が開始された。
本講演では、本制度導入の背景とねらいについて解説する。

<制度導入の背景>
「自分の仕事や職業生活に関することで、強い不安、悩み、ストレスとなっていると感じる」労働者が52.3%(平成25年)に上るなど、働く人のメンタルヘルスは大きな課題となっている。
厚生労働省では、平成18年に「労働者の心の健康の保持増進のための指針」を策定し、メンタルヘルス対策の取組み推進を行い、取組んでいる事業所の割合は60.7%(平成25年)まで上昇したものの、第12次労働災害防止計画の目標値80%達成には、なお一層の対策が必要な状況にある。

<制度のねらい>
本制度導入により、働く人のストレスを把握し、セルフケアや職場環境の改善につなげることで、メンタルヘルス不調の未然防止が期待される。労働者にとっても企業にとってもメリットがある本制度の積極的な活用が期待される。

基調講演(1)

2035年の国民のストレスを考える

小児科医 自見はなこ

厚生労働省が2000年度から開始した「国民健康づくり運動」の流れのなかでも、近年は特に生活習慣を改善し健康を増進する「一次予防」に重点を置いている。さらに2015年春に開催された第29回日本医学会総会2015関西おいて公表された「健康社会宣言2015関西」においても「治療から予防へのパラダイムシフト」をアクションプランの筆頭に掲げた。このよう流れなどのを考え合わせても、今後「健康寿命の延伸」の重要性が益々叫ばれてくると考える。心身ともに”健やか”ことを大切にする小児科医として、20年後の国民ストレスを考えるにあたり、小児科医が成人期になる前の時期にいかに生活習慣や食育、ストレスマネージまでを含み対応するかが重要になってくると考える。今回は、今春から病院内で始めたメディカフェ医憩場(いこいば)の取り組みなどを紹介しつつ20年後につながるストレスケア対策ついて考察する。

基調講演(2)

ストレスとリジリエンス。日本医科大学ストレス健診 未病への取り組み  

日本医科大学 特任教授 海原純子

ストレスが原因となり体調を崩し休職する人が増加しているがストレスに対する認識は十分とはいえない状況である。
心の健康については、早期に気づきサインを捉えることが大切なのは当然だが、実際にはサインに気づいて受診する時にはすでにうつ状態が進行していることがしばしばだ。
ストレスは、ストレッサーの多さだけが問題なのではなく、個人のリジリエンス(回復力)、周囲との繋がり、ものごとの捉え方やものの見方という三つの要素が大きくかかわってくる。
日本医科大学健診医療センターではストレス健診を2014年10月から全国にさきがけて開設した。
ここでは個人の性格行動傾向や生活満足度などからストレスからのリジリエンス(回復力)を増やす未病への取り組みを行っている。今回はストレスの基本的知識と回復力要素について解説を行う。

【未病産業の展望1】

「ICTサービスによるストレスチェック義務化対応とは」

株式会社 日本ブレーン 取締役 小野寺一孝

平成27年12月1日より労働安全衛生法の一部改正により従業員50人以上の事業者にストレスチェックの実施が義務化されます。
事業者には実施や情報の取扱いに関する様々な義務規定・指針が存在しますが、労働者の不利益とならないよう配慮が必要な一方、その必要性や効果を労働者に理解してもらう必要もあり、義務化には多くの運用整備が必要となります。
まずは事業者が負担なくストレスチェック運用を効率的に開始できるような仕組みが必要であり、それらの運用支援となる仕組みとして、近年、専門家を抱えアウトソーシング的にサービスを提供するEAPやICTにより支援するクラウドサービスなどが登場しています。当セッションではICTサービスがどのように事業者を支援するのかに焦点をあて、現状存在するサービス比較や課題点・対処方法に関するポイントを、ICTサービス提供者の立場からご紹介します。

【未病産業の展望2】

脳疲労にやさしいサプリメント:中鎖脂肪酸の役割について

日清オイリオグループ㈱ 中鎖脂肪酸事業化推進室 主管 渡邉愼二

正常な人での脳のエネルギー消費量は全体の約19%で、肝臓に次いで二番目に多い。
そこで使われるエネルギーは、主にブドウ糖である。しかし、体に蓄えられているブドウ糖はせいぜい1000kcal程度であり、12時間もすれば枯渇してしまう。
一方、体重60kgの人で体脂肪率が20%とすると12kgの脂肪分となり、108000kcalの蓄えとなり、50日以上は生存出来る計算になる。但し、脳等ではこの脂肪のままではなく、ケトン体という、もう少し小さな分子にして使う必要がある。
ごく最近の研究によればお母さんのお腹の中の胎児は、このケトン体に大きく依存して成長していることが分かった。
ケトン体は生命の進化の過程、或いは穀物生産を大量に生産する以前の狩猟採取の時代では、非常に重要な主要なエネルギー源ではなかったろうかと、考えさせられる。
現代の医療ではこのケトン体に着目し、アルツハイマー等の神経変性疾患、てんかん、癌、等への応用研究が進められており、今回はストレスが招く脳疲労への応用の可能性について述べる。

【未病産業の展望3】

ストレス社会からの脱却 生涯ストレスフリーのヒント。阿蘇ファームランドの試み

阿蘇ファームランド 社長室長  竹田知子

 当社は平成7年創業以来、阿蘇の雄大な自然を背景にもつ複合型宿泊施設で一して「健康テーマパーク」を主眼としてきました。
本年、創業20周年を迎えるにあたり、「ヘルスケア」、「未病」「健康寿命の延伸」などのキーワードを当社の基本コンセプトにとりいれ高齢社会における地域創生活動の場としていきたいと思います。
さて、今年12月に義務化されるストレスチェックで特にストレスの高い方が認識されてきます。
そのような方が自力で回復できる場として阿蘇ファームランドを活用して頂き、お役に立てればと考えて下ります。
 阿蘇ファームランドでは「真の健康=カラダもこころも健康に」という企業コンセプトに基づき、いち早く『宿泊滞在型健康増進施設』として取り組んでまいりました。
当社の施設内にある食事・運動・癒し(リラックス)・学習の其々に特長のある施設をご利用いただくことにより、ストレスから自分自身を守り、その結果、今後の社会生活を元気で生き生きと過ごすことに繋がります。
今回のフォーラムではこれまでの阿蘇ファームランドの取り組みや実際の現場の状況を見て頂くとともに、ストレスでお悩みの方にどのようなサービスがより出来るのか討議頂き御指導を受けたいと思います。

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